つらいPMSにお悩みの方へ!漢方で始める心と体のメンタルケアを解説
毎月の月経前に襲ってくるのがPMS(月経前症候群)です。イライラや不安感、気分の落ち込みなど、さまざまな精神症状に悩まされる女性は年々増加傾向にあります。とくに現代社会では、仕事や人間関係のストレスも重なり、PMSによるメンタルの乱れが深刻化しているのです。今回は、PMSが心身に与える影響を理解し、漢方薬による自然な改善方法をご紹介します。
PMSとメンタルヘルスの密接な関係
PMSは月経前症候群(Premenstrual Syndrome)の略称です。月経開始の3~10日前から表れる心身の不調を指します。日本人女性の80%以上がなんらかのPMS症状を経験しているとされ、とくに20代から30代の女性に多く見られます。月経前になると心と体のバランスが崩れやすく、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。
心身の不調はなぜ起こるのか
PMS発症の主な要因は、女性ホルモンの変動にあります。月経前には、エストロゲンとプロゲステロンという2つのホルモンのバランスが大きく変化します。このホルモンの変動は、脳内の神経伝達物質にも影響を与え、さまざまな精神症状を引き起こすのです。たとえば、脳内物質のセロトニンの分泌低下は気分の落ち込みやうつ傾向につながり、ノルアドレナリンの乱れはイライラや不安感を助長する要因となります。
現代社会とPMSの関係性
現代のストレス社会において、PMSによる精神症状は、より深刻化する傾向にあります。仕事や人間関係のプレッシャー、睡眠不足、不規則な生活習慣などが重なることで、本来の症状が増幅されやすい環境になるのです。とくにコロナ禍以降、在宅ワークの増加やソーシャルディスタンスの確保により、運動不足やストレス解消の機会が減少したことも、症状を悪化させる一因となっています。
心の健康への影響
PMSによる精神症状は実に多岐にわたります。イライラや落ち込み、不安感といった感情の変化に加え、集中力の低下や意欲の減退なども一般的な症状です。これらの症状は仕事や学業のパフォーマンスに影響を与えるだけでなく、家族や友人との関係性にも支障をきたす可能性があります。また、睡眠の質が低下することで、日中の疲労感が増すという悪循環に陥りやすい面もあるのです。
心と体は密接につながっている
PMSの特徴として、心と体の症状が相互に影響し合うという点があげられます。身体的な不調が気分の落ち込みを招いたり、精神的なストレスが体の痛みを悪化させたりすることも少なくありません。そのため、PMSケアにおいては心身両面からのアプローチが求められます。適度な運動や十分な睡眠、バランスの良い食事など、基本的な生活習慣を整えることは、心の健康を保つ上でも重要な要素です。
漢方薬でアプローチするPMSケア
漢方薬は、心と体を一体として捉える東洋医学の考え方に基づいています。西洋医学が症状を個別に治療するのに対し、漢方薬は体全体のバランスを整えながら自然治癒力を高めるアプローチが特徴です。PMSケアにおいても、単に症状を抑えるだけでなく、根本的な体質改善を目指した処方が行われます。
証に基づく漢方薬の選択
漢方薬の処方では、「証」と呼ばれる診断基準が重要な役割を果たします。同じPMSの症状でも、人によって体質や生活環境が異なるため、一人ひとりの状態に合わせて最適な漢方薬を選択するのです。たとえば、冷えやすい体質の方と、のぼせやすい体質の方では、選ぶ漢方薬が異なります。
気血水のバランスを整える
東洋医学では、体内を巡る「気」「血」「水」のバランスが乱れることで、さまざまな不調が起こると考えられています。PMSの場合、とくに「気」の流れの停滞や「血」の巡りの悪さが関係していると言われているのです。漢方薬はこれらのバランスを整えながら、心身の調和を取り戻すサポートなのです。
心の安定をもたらす漢方薬
PMSによるメンタルケアには、気の巡りを改善する漢方薬が用いられます。イライラや不安感には気の流れを整える処方で、気分の落ち込みには気血を補う処方にするなど、症状に応じた使い分けが大切です。また、不眠傾向がある場合は、自律神経のバランスを整える処方も考慮されます。
漢方薬の正しい服用方法
漢方薬は、長期的な視点で体質改善を目指す医療アプローチです。効果を実感するまでには一定の期間が必要となり、急に服用を中止すると体調を崩す原因となる場合があります。継続的な服用と、生活習慣の改善を組み合わせることで、より良い状態を目指します。
専門家への相談の重要性
漢方薬の選択は、専門家による適切なアドバイスのもとで行うことが理想的です。漢方薬剤師や漢方専門医に相談することで、自分の体質や症状に合った漢方薬を見つけられます。また、定期的な体調の確認を行いながら、必要に応じて処方の調整を行っていくことも重要な要素です。
まとめ
PMSは単なる不調でなく、心の健康にも大きく影響を及ぼす症状です。漢方薬には、ホルモンバランスを整えながら心の安定にも働きかける優れた特徴があります。たとえば気分の落ち込みには気血両方に効果的な処方を、イライラには気うつに対応した漢方薬を選ぶなど、症状に合わせた適切な選択が重要になります。一人ひとりの体質や生活スタイルに合わせて、最適な漢方薬を見つけていきましょう。
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