2025年04月09日

子宮頸部異形成はどのように進行する?がんになるまでの期間について解説

子宮頸部異形成はどのように進行する?がんになるまでの期間について解説

子宮頸部異形成とは、子宮の入り口の細胞が、ヒトパピローマウイルスに感染して変化した症状です。病変であることには間違いないものの、この段階ではがんではありません。また9割程度の方は自らの免疫力でウイルスの排除が可能なので、知らず知らずのうちに感染している方も多いでしょう。ただし残りの1割の方は徐々に進行して、最終的には子宮頸がんを発症する可能性もあります。今回は、子宮頸部異形成がどのように進行して子宮頸がんとなるかについて見ていきましょう。

子宮頸部異形成の進行過程について解説

子宮頸部異形成を発症して、いきなり子宮頸がんになることはまずありません。また定期的に検査を受けていれば、早期発見でしっかりした治療も可能です。ではどのように進行して、子宮頸がんに繋がっていくかについて見ていきます。ただし個人差もあるので、あくまでも目安と考えてください。

3種類に分類される子宮頸部異形成

子宮頸部異形成は軽度と中等度、高度の3つのステップがあります。専門用語として、それぞれCIN1とCIN2、CIN3と評価されます。

CIN1から始まって、そのままにしておくとCIN2になり、さらに放置するとCIN3と徐々にステップアップするわけです。それぞれのステップへの進行には、おおよそ3〜4か月かかります。CIN3の状態は、がん発症一歩手前の状況です。軽度の子宮頸部異形成から子宮頸がんを発症するまで、9か月から1年程度期間があります。

中等度までは経過観察が基本

軽度から中等度の状況であれば、何もせずに経過観察になることが多いでしょう。というのも、自己免疫力が高ければ自分の力で原因となるウイルスを排除し、自然治癒する可能性が高いからです。定期的に細胞診を実施して、病状を確認します。自然に治っていればそれでおしまい、というケースも珍しくありません。

高度の場合には手術を実施

CIN3レベルまで進行すると、自分の免疫力で治すのは難しいと考えましょう。この段階に至ると、子宮頸がんの一歩手前の重大な状況と認識してください。高度から子宮頸がんに移行する確率は10〜20%程度です。CIN3と診断されると、治療のための手術を医者から提案されるでしょう。

個人差があることにも留意

病気の進行具合には個人差があることも留意しなければなりません。中にはいきなり高度の子宮頸部異形成と診断されてしまう場合もあります。ネット上でも「軽度の異形成と言われて半年後再検査を受けたら高度異形成と言われた」という話も出ているほどです。

そのような場合でも深刻に考える必要はありません。検査結果が出たら、まずは医師から細かな説明を受けましょう。そして今後どのような治療方針で臨むのかについて詳しく聞くことです。場合によっては別の医療機関で、セカンドオピニオンを受けるのも良いでしょう。専門家の意見を聞くことによって、不安も徐々に解消されるはずです。

高度の子宮頸部異形成の治療

高度の子宮頸部異形成の治療

子宮頸部異形成でも中等度までのレベルであれば、基本的に治療は実施しません。定期的に検診を受けて、病変部に変化がないか観察します。高度になると手術による治療をおすすめされるでしょう。子宮を温存するかどうかによって、手術方式は変わってきます。

子宮を温存する場合

子どもが欲しい女性の場合、子宮を温存したいと考えるでしょう。この場合、子宮頸部円錐切除術による手術を提案されるでしょう。膣から子宮の入口にかけて、表面を薄く切り取る手術のことです。

「円錐切除術」と呼ばれるのは、かつて子宮の奥深くまでを対象に円錐状に切り取るのが一般的なスタイルでした。しかし近年では手術も発展し、子宮頸部をできるだけ薄く切り取り、子宮本体への影響を最小限にできるような術式も開発されています。

子宮を温存しない場合

子どもはすでにいる、もしくは年齢的なことから、今後妊娠は希望していないので子宮を温存するつもりがない人もいるでしょう。この場合、子宮の全摘出を提案されるかもしれません。全摘出の場合、腹腔鏡を使用するのが主流です。

お腹の4か所から器具を入れて、子宮を取り出す手術になります。子宮を一気に摘出するのではなく、細かく体内でカットして少しずつ摘出します。お腹の傷はいずれも5〜10mm程度なので、傷跡が大きく目立つ心配はありません。

まとめ

子宮頸部異形成をネットで調べると「子宮頸がんの前段階」と掲載しているサイトも多く、「自分はがんなのだ」と思うと、不安でたまらなくなるかもしれません。しかし子宮頸部異形成はがんの前段階であって、がんそのものではありません。自分の免疫力で自然に治る可能性もありますし、高度に進行しても手術など適切な処置をすれば快方に向かう可能性も十分あります。よって、必要以上の心配はいりません。

「オーエムエス有限会社」は、岡山県でおおもと薬局という漢方薬局を運営しております。婦人科系疾患の女性の身体や美容に関する各種悩みに対して、中国で長い歴史のある漢方で治療するアプローチの提案です。子宮頸部異形成は中等度までなら、自然治癒する可能性も十分あります。それは私たちの持っている自己免疫力が、原因となるウイルスを排除するからです。漢方はその私たちの自然治癒力を高めることで病気を治そうというアプローチなので、体に関する悩みがあれば、お気軽にお立ち寄りください。